2016年3月
狂犬病について
狂犬病の予防接種がはじまりました。
日本では、生後91日齢以上の犬の所有者は市町村に犬の登録をし、狂犬病の予防接種を受けなければなりません。
※もちろんワンちゃんの病気、体質などにより、注射を免除することもできます。
日本では、60年近く発生がないのに、何故ワンちゃんだけが予防注射を受けなければいけないのかとお思いの方もいらっしゃると思います。
その主たる理由をかいてみました。
1)すべての哺乳類に感染し、人も動物も発症するとほぼ100%死亡しますが、人では感染後(動物に咬まれた後)にワクチンを連続して接種することにより、発症を防ぐこともできます。
2)人への感染は主に狂犬病に感染した動物(90%が犬)に咬まれ、唾液中に排出されるウイルスが傷口より体内に侵入することにより、感染します。
3)潜伏期間が1カ月から3カ月と長く(もっと長い場合もあります)、発症前に感染の有無を診断できません。
⇒発症前の動物が海外から持ち込まれる可能性がある。
4)世界保健機構(WHO)の推計によると、世界では年間に5万54人の人が亡くなっています。また、このうち3万人以上はアジア地域での死亡者といわれています。